《子育て》娘の言葉⑩ー手紙ー

長女のお友達の話。
クラスが変ってもYちゃんと、1学期まで仲良かった。
<しんゆうやよね。>
とお互い言い合っていたらしい。
2学期に入り、夏休みがあったためか娘がYちゃんと少し距離を感じるようになった。
娘は、同じクラスの子とも仲良くなりそれぞれ違うコミュニティーを持つようになった。

ある日、買い物の帰りの車内でポツリポツリと話し始めた。
<ともだちかんけいってむずかしなぁ。>
<どーしたん?何かあったん?!>

話を聞くと、娘は同じクラスの子と些細な事で、距離を感じ始めた。
好きな事、興味のある事、流行っている事が友達間で違うと、娘は輪に入ることが少し苦手。
そして、大勢でわちゃわちゃするのも苦手。
いつも一緒に居たお友達が、娘が分からない事(経験してない事)を他のお友達と盛り上がってしまって仲間に入れなくなってしまった。
お互いに親友だよねと言っていたYちゃんとも距離を感じ、同じクラスでも距離を感じて、
<じぶんはひとりぼっち。>
と感じてしまった。

帰る道を遠回りして沢山娘と話をした。
そして、数日に分けてこのような事を話した。
大人になっても人間関係を築くことは、簡単ではない事がある。自分が思っている事と周りが思っている事は違う事もある。思い込みと言って、それが強すぎると人間関係ギスギスすることがある。距離を感じた時は苦手かもしないけれど、自分の思いを相手に伝えるのは大事。伝えないのに、私の気持ち分かってくれないはおかしい。自分の気持ちが嫌だなと感じたら、一旦その場所から離れたら良い。今一人で過ごす過ごし方を覚えれらるタイミングかもしれない。

娘は、決めた。
休み時間は教室、図書室で本を読んでしばらく友達と距離を取ることにした。
<もう、こんなつらいおもいするなら、ともだちなんていらん。もうともだちつくらん!>
そこまで自分を追い詰めてしまっていた。
<そう思うなら、今はそうしたらええよ。いつでも家にはママがおるからね。>

それから数週間後、
<これみてー。>
ランドセルから可愛らしい便箋を取り出して見せてくれた。
<どうしたん?>
<Yちゃんからおてがみもらったん。あのね、じつはおてがみかいたん。>

娘は数日前に、Yちゃんにお手紙を書いた。
お手紙を書いた経緯は、Yちゃんは、娘が練習していたお祭りのお囃子のお披露目会を見に来てくれた。
娘はYちゃんとの距離感が、分からなくなっていたからYちゃんに声かけられても、その時そっけいな態度をした。
私は露骨すぎる態度に、家に帰ってから話をした。
<あの態度はちょいと酷いよな。わざわざお囃子を見に来てくれて、声を掛けてくれたんよ。>
<そやけど、どうはなせばええかわからんくなって、はなせれやんだ。>


また、娘と話をした。
私とはもう親友とは思ってない。
Yちゃんにとって私は居なくてもいい存在。
私が話し掛けないと、話してくれない。

聞いていたら、一方的な思い込み?という話ばかりだった。
<そうやって言われたん?>
<いわれてない。>
<じゃあ、ちゃうかもしれやんやん。>

<自分の気持ちを相手に伝えやな、本当の気持ちは分からんよ。>
<だってさぁ〜。>

私から伝えたい事は伝えた。
あとは、彼女がどうするか彼女の問題として見守ることした。

この私との会話で自分の気持ちをお手紙に書いて伝えようと思ったらしい。
ーごめんなさい、また遊ぼうー
といった内容のお手紙をYちゃんの靴箱に入れた。
そして、お返事が来た。
それが、その便箋。

自分で考えて、行動して、友達との事を自分で解決した。

ーもう、こんなつらいおもいするなら、ともだちなんていらん。もうともだちつくらん!ー
そんな風に言っていたのに、今は友達と遊んでいる。
娘が泣きながら気持ちを話していた時、私は一緒に泣いた。
私は、娘の向き合う力を信じて見守った。
見事に解決した。
偉いね。
私は誇らしい。
1人で子育てしていると、時には孤独になり、自信がなくなる時がある。
でも、こーゆー事があると
私は大丈夫なんや。出来ている。
そう思える。

私は、子育て出来てまた幸せと感じた。

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